こんにちは🍀元引きこもりのスイです。
ネット上ではよく、
引きこもりになったのは親のせい
といった声を見かけます。
社会的にも、
- 子どもが引きこもりになるのは親の教育のせい
- 家庭環境が良くないと子どもが引きこもりになる
といった風潮があるように思います。
また、それに対して
- 親のせいにすることはよくないことだ
- 親を責めたり、親に謝罪してもらっても問題は解決しない
といった意見も見受けられます。
5年間引きこもっていた者として私が思うのは、
ということです。
そして、最終的に大事になるのは、
だと思っています。
ということで今回は、
“引きこもりは親のせい”の背景にある考えとその対処法をご紹介します。
少しでも今引きこもりの渦中にいる方や、そのまわりの方に有益な情報となれば嬉しいです。
親が原因で引きこもりになってしまう背景とは
親が原因で引きこもりになってしまう背景には、以下の特徴があります。
- 親が厳しすぎる
- 親が過干渉、過保護
- 育児放棄、ネグレクト
- 両親の仲が悪く家庭環境が悪い
これ以外にもさまざまなケースがあり一概には言えないとは思いますが、要するに
親としては愛情を与えたつもりだったとしても、子どもの側としては、
という大きな傷を抱えた状態が、引きこもりになる背景としてあるということです。
親から愛されずに育ったことで自分に自信がうまく持てず、
結果として、外の社会に適応することができずに、家に引きこもってしまうのです。
実際私自身も、社会に居場所を見つけられずに引きこもりとなりました。
親のせいにしてもいいけど大事なのはその先だった
2019年に一般社団法人ひきこもりUX会議が行った調査によると、
引きこもりの原因・きっかけとして、男性では36.5%(第3位)が、女性では45%(第2位)が
と答えています。
特に女性の場合、半数近くが家族との関係が引きこもりの原因・きっかけと答えているんですね。
私の場合も、両親に対して長い間恨んでいるような気持ちを抱いていました。
- もっと自分のことを理解してくれていたら…
- もっと自分に寄り添ってくれていたら…
- もっとぬくもりのある家庭だったら…
- もっと父と母が仲がよかったなら…
などと、親に対して憤りの気持ちを抱いていました。
冒頭でご紹介した通り、自分の生きづらさは親が原因だと考えることはいいと私は思っています。
ただ、親が原因だと感じることと、親のせいにすることは区別すべきだと感じています。
親のせいだと親を責めたり親に謝罪を要求しても、問題が解決するわけではありません。
実際、私は引きこもっているときに、父親に泣きながら思いのすべてをぶつけたことがありました。
そのとき父は、一応謝罪という形で紙に書き記してくれたのですが、
その後も自分の中での生きづらさはずっと続いていました。
親に謝ってもらっても、生きづらさが解消されるわけではないんですね。
何よりも、親を責め続けても、自分の人生が好転することはありません。
引きこもりを卒業し自分らしい生き方を選択していくには、
自分が抱える生きづらさをまるごと受け入れて背負って生きていく必要があります。
自分の人生は自分で切り開いていく、といった覚悟が必要になってくるんですね。
結局引きこもりを脱出できるかどうかは、自分の人生を背負って生きていくという覚悟があるかないか、
の違いに思います。
自分でなんとかしようとする意識が、引きこもりを脱出するきっかけになるんですね。
親のせいにしたくなったときの対処法
自分の生きづらさは親から来ている…と思ったときに、どんな対処法があるのでしょうか。
私が行ったのは、
- 親にしてもらいたかったこと
- 親がしてくれたこと
を紙に書き出す、というものです。
例えば父に対しては、
- 他の家族の悪口を言わないで欲しかった
- いつも不機嫌な態度なのがつらかった
- 自分のことをもっと理解してほしかった
などがあります。
また、父がしてくれたこと、
- 家族を養ってくれた
- いろんな場所に連れて行ってくれた
- おもちゃを買ってくれた
なども書き出します。
紙に書き出すことで、無自覚だった傷に気がついたり、逆に感謝できることが意外とあることに驚きます。
そこで、自分の中にある傷やトラウマに気づくきかっけとなったり、
親に対する認識が変わることがあります。
一度親に対する気持ちを思いっきり紙に書き出してみると、いろいろなことがわかるんですね。
引きこもりの子を持つ親ができること
また、引きこもりを持つ親御さんができる対策として、
自分の人生を生きる
というものがあります。
一般社団法人ひきこもりUX会議の理事で引きこもりだった林恭子さんは、著書の中で、
「親が親の人生を生き」始めるとやはり子どもにも変化が起きる。
林恭子著『ひきこもりの真実』より引用
と書いています。
子どもが引きこもりになったのは自分のせい…と過度にその責任を引き受けてしまうと、
子どもはますます自立できなくなってしまいます。
親は親で自分の人生を楽しく生きることで、子どもも自分の人生を楽しく生きようと思えます。
親が自分の人生に集中することで、子どもも自分の人生が生きやすくなるんですね。
もちろん年齢やそれぞれの家庭環境によって一概には言えませんが、
が一つの解決方法になり得るということを、知っておいて欲しいと思います。
引きこもりの原因を追究するのではなく自分を癒すことが重要
自分がなぜ引きこもりになったのか考えるのは、とても重要なことです。
親にもっとこうしてほしかった、あの時の言葉に傷ついた…などなど
心の中で溜まっている悲しみや苦しみを、自分自身で見つけてあげる必要があります。
ただ、親のせいで今自分は不幸なのだ、という考えにとらわれすぎてしまうと、
一向に前に進むことはできません。
親を恨むのではなく、今自分には何ができるのか気持ちを切り替えていく必要があるんですね。
親を恨んでいいのです。親が原因だと思っていいのです。
ただ、親を恨んでいても生きづらさは解消されません。
親を恨むことで終わらずに、親に愛されたかったという自分の傷を癒してあげて欲しいのです。
傷というのは不思議なもので、癒されなくても気づいてあげるだけでだいぶ緩和されるんです。
引きこもりというのは一人ひとり違った事情があるため、あくまでも私自身の経験談ではありますが、
親との関係を見つめてみることで、その突破口が見えてくることがあります。
親に対する考え方を変えることで、生きづらさが解消する糸口が見つかることもあるんです。
時間がかかってもいいんです。
どうかあなたのペースで、無理のない範囲で親御さんとの関係を振り返ってみてください。
あなたの傷が少しでも癒されますように…🍀
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